僕の朝食はバナナ1本である。
バナナは、昔は貴重品でメロンくらいの価値があったと、大正生まれの祖母が言っていたのを覚えているが、近くのスーパーで一房130円のバナナにそんなありがたさはない。
先週末、ホームコースでゴルフをしていた際に、クラブの先輩のNさんがクラブハウスでそわそわしていた。
聞くと、急に明日同じコースの先輩Yさんが主宰する「シロナガスクジラを食べる会」が急遽決まったのだと言う。
シロナガスクジラと言えば確かワシントン条約かなにかでとることが禁止されており、調査捕鯨という名目でしか獲れないはずである。
「シロナガスクジラを食べる会」というネーミング自体、動物愛護団体などに非難されそうである。
急すぎてメンツが揃わないのをいいことに僕が参加させてもらう事になった。
ただ、ここで書く上で断っておくが、決してこのクジラは密漁ではない。
翌日の夜、すし店に持ち込まれた「シロナガスクジラ」の身は真空パックに入ったノルウエーからの輸入品であった。
このシロナガスは先輩Yさんが毎年海外から個人輸入して食べていているそうだ。
先輩Yさんに先輩Nさん夫妻、友人のTさんと僕の5人で食べる事になった。
この会に参加したいけどスケジュールが合わなかった某先輩N野さんは、日程をずらせなられないかと言っていたぐらいだから、さぞかし美味なんだろうと僕は期待に胸ふくらませていた。
シロナガスクジラは体長20mの大型のクジラだそうで、日本は1年に20頭しか捕鯨できない。
捕鯨禁止になるまでは、高価でなく取引されていたそうで、すし屋のオヤジも「昔は珍しくもなかったけど、今は貴重品だね」と言っていた。
また、バナナが貴重品だった話になった。
さて、カウンターにはまず鯨ベーコンが皿に大盛りで出てきた。
居酒屋で食べるベーコンと違って太いカットだった。
歯ごたえがいいし、こんな厚切りの鯨ベーコンは初めてでおいしい。
カウンターの隣に座っていたお客さんがベーコンの皿を見ている。
こんなに盛られた鯨ベーコンを初めて見たのだろう。ひそひそと話している。
次に赤身と霜降り(なんというのか忘れてしまったので霜降りと書きます)が出てきた。
赤身を口に入れると、これまたおいしい。
さばいてから完全冷凍で輸入しているので新鮮さがある。
5人で感嘆をあげていたらさっきのお客さんがうらやましそうに見ているので、クジラを持ち込んだYさんが彼らにおすそ分けしていた。
Yさん曰く、霜降り部分は赤身の3倍の値段がするらしい。
金額を聞くのは野暮なので聞かなかったが相当高価だろう。
さっそく、霜降りに箸をつけた。
なんと、口の中でとろける感じだ。
赤身だけでも美味しいがこの霜降りはさらによかった。
会食が終わって笑顔で仕事場にいったら、部下が「なにかいい事あったんですか?」と聞かれてしまった。
おいしいものは人を楽しくしてくれる。
味で笑顔になってしまうなんて、シロナガスクジラの威力にまいった。
貴重品というフレーズがさらにおいしくしてくれたのだろう。
翌日、朝食でバナナをほおばった。
大正時代の人が貴重品と思っていたことを想像すると、一房100円のバナナもおいしく感じた。
食は冒険だ!
テレビは冒険だ!!
2012年2月22日
2012年2月15日
先週末、青森に行っていた。
「G1サミット」という、同世代の異業種の人たちとホテルに缶詰になり、朝から深夜まで日本や社会情勢などについて当事者たちが語り合う会だ。
朝から晩まで、場合によっては露天風呂でも議論しあう。
今年で4回目になる。
当初は40代が多かったようだが50歳に手が届く人が増えてきていた。
半分は知人だったりするけど、仕事上普段合わない人も多く「お久しぶり」と言いながら毎年一度だけこの会で会ったりするのが面白かったりする。
一昨年まではここでの発言内容については内緒というルールだったが、昨年から一部を発信目的でツイッターやブログも解禁になった。
今年からはニコニコ動画でも公開されている内容もあるので、興味の有る人は見てみるといい。
ただ、ツイート禁止の会の方が正直、本音が聞けて面白い事も事実ではある。
特に政治家たちの会話が赤裸々で、ジャーナリストが数名参加しているものの誰もここでの発言を漏らさないので貴重だ。
僕は毎回発言する場を頂いている。
パネラーだったりナイトセッションと言って車座になって話す会だったりする。
今年は「インターネット動画とテレビ」というセッションにGyaOの川邊健太郎さんと話す機会があった。
毎回参加していて、ニコニコ動画も運営しているドワンゴの社外役員で慶應義塾大学の夏野剛さんが、自分がこの動画のセッションに声がかかっていないのがおかしいと言っていたので、ぜひぜひとお声をかけて参加していただいた。
少人数で酒を飲みながらの楽しい会となった。
今年も有意義な会だったが、4回目まで参加して新たな楽しみを見つけた。
実は毎回会場となるホテルは違うのだが、宿泊&会場はすべて星野リゾートの星野佳路さんが再建しているホテルである。
星野さんは本も出されているので、ご存じの方も多いとは思うが、所有と運営を一体化する日本の観光産業において、運営サービスを提供するビジネスモデルで成功されている方である。
今回宿泊した青森屋もかつて経営破たんしたホテルを運営しており、青森屋として再生した。
ちなみに昨年の震災を受けても青森県一の宿泊率を誇ったそうだ。
ここは以前ボーリング場があったり、遊具があったりするノンコンセプトのホテルだったものを、星野さんが青森県に特化しようとして、青森三大冬祭りを年中体感できる限定の宿泊プランなどを企画した。
料理やサービスもよく、家族でまた来てみたいホテルだ。
「G1サミット」で毎回泊まるホテルがどのように再建されて人気ホテル変身しているのか、星野さんの仕事ぶりを感心しながら散策するという新しい楽しみを見つけた。
再建は冒険だ!
テレビは冒険だ!!








